日記

読書量と年収は関係ないのでは?読書だけが特別扱いされるワケを考える

皆さんは『読書をすることで年収が上がる。統計データもある』なんて話を聞いたことがあるのでは無いでしょうか?

割と理屈が通っていそうで「なるほど」なんて思ってしまいますよね。

しかし、よくよく考えるとおかしな話では無いでしょうか?今回はそんな疑問について書いて行こうと思います。

読書が悪いとは言わない

別にこの記事は私が読書嫌いなのにインフルエンサーが「本を読め」とオススメするのに辟易して書いたものでは無い事を承知していただきたい。

現に私はkindleUnlimitedに加入してもう2年近く経ち、割と本を読むようになった人間です。それまでは本を読むと言ったら長距離移動の電車の中くらいのものというザ・無読書。

最近だと苫米地英人著「201冊目で私が一番伝えたかったこと」という書籍を読了しました。

苫米地本は面白くてついつい読んでしまいます。特に面白かったのは「君は一万円札を破れるか?」という本。面白くて記事も書いているレベルです。

話を戻します。

私は本を読むことで得られたことは沢山ありましたし、本を読むこと自体が面白いと感じる事も多々あります。

しかし、巷で言われている「読書をすると年収が上がる」という論調に対しての疑問がふと頭をよぎる。

読書と年収の統計へのツッコミ

今現在、読書と年収の因果関係は認められていません。

実は、「年収の低い人に比べて年収の高い人のほうが読書量は多かった」という調査結果はあるものの、「読書量が多ければ年収が高くなる」と言い切れる調査結果はありません。
出典:マネージャーナル

おしまい。

という訳には行きません。なぜそう言えるのかを解説していこうと思います。

そもそも本を買うのにお金がかかるのだから、年収が高い人が本にお金を割けるのは当たり前という見方もできる訳です。

因果関係が逆という考え方もできる

年収が高い人が本にお金をかける事ができるという意味であれば因果関係は逆ですよね。

「本を読んだ」から「年収が上がった」

ではなく

「年収が高い」から「本を読めた」

ということ。

もしこれが本では無く食費であれば「それっておかしくないか?」と思う方が多いのではないでしょうか?

年収とひと月あたりの食費には相関関係が見て取れます。

データの出所は総務省 家計調査(家計収支編) 2020年

線がキレイに引けていることから見事な相関関係と言っても良いでしょう。

しかし、ここで「食費にお金をかける事で年収を上げれる」と私が話したところで「なにを言っているんだコイツ?」と思う方の方が大半でしょう。

確かに食事は人生において非常に重要な要素の1つですが、この相関関係から「食費を増やそう!」と思いつく方はごく僅かだと思います。

しかし、読書はそのような考え方はされないのです。

読書は限界が無い

読書が食費と同じ扱いをされない理由の1つとして読書には限界効用逓減の法則が効きにくい事が挙げられます。

つまり、読書は「もう限界、読めない」とか「だんだん読まなくてよくなってきた」みたいなことがありません。早い話、読書には限界が無い(あるいはかなり高い)のです。

食費で言えば、お腹がいっぱいになればそれ以上は食べられませんし、人の生命活動のための栄養と考えれば取りすぎは毒ですよね?高い料理や食材ももちろんありますが、制約は常について回ります。

しかし、人の知識欲は底知らずと言って良いでしょう。知ろうと思えばいくらでも知ることができますし、何なら「あっこれ前読んだ本と繋がるぞ」なんて発見ができれば脳汁モノです。この快感が欲しくて読書が好きという人も少なく無いと思います。

限界が無いのだからいくらでもお金を費やすことができる。逆に言えば限界が無いのだから適正なラインがどこなのかは誰にも分からない訳です。

一昔前に速読の技術が流行したのは「本は多く読みたいけれど時間はかけたくない」という時間の制約を取っ払いたいという願望があったからなのかもしれません。

読書は「良いモノ」という固定観念

また、読書だけが特別扱いされる要因の1つとして無条件で読書は良いモノと思っている方は多いのではないでしょうか?

事実、読書は良いと私は思っていますが、読書だけが良いモノとは限りません。

単に情報を得るという視点で見れば最近では音声や動画、SNSでも情報を得る事ができます。

もちろん私は読書を否定するつもりはありませんが、読書への信仰が各人に刻まれていると感じざるを得ません。そして私もその一人なのでしょう。

  • 本を読みなさい
  • Youtubeで勉強なんてバカげている
  • 本を読まない人はバカ
  • 活字を読め

みたいな事を何千何万も聞いていれば無理もない事かもしれませんね。

数字は嘘はつかないが嘘ツキは数字を使う

今回は「読書家は年収が高い」という統計に対してツッコミを入れる内容でした。

もちろん私は読書が習慣になっていますし、読書そのものは決して悪いものでは無いと思っています。

しかし、このように誤った統計により勘違いをしてしまうのは悲しいと思いこの記事を書きました。

数字は嘘をつかないが嘘ツキは数字を使うものです。

 

今回は以上です。
最後まで読んでくれてありがとうございました!

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