昨今Googleから
早期リタイア「FIRE」族の破綻が急増するワケ。日本人向けリタイアプラン「FIRA60」で仕事と老後の充実を得る方法とは?
という記事がオススメされた方も居るのではないでしょうか?私もオススメされた一人です。
折角Googleにオススメされた記事ですのでまとめてみようと思います。
・FIRA60とは何か?
・FIRA60とFIREの違いは何か?
・結局どっちがオススメなのか?
という点で解説していこうと思います。
それでは、初めて行きましょう!
FIRA60とは?
FIRA60とは先述の記事で榊原正幸氏が提唱するリタイアの形で以下の言葉の頭文字を取って作られた造語です。
F:Financial
I:Indipendens
R:Retire
A60:Around60
ざっと日本語に訳すと『60歳くらいで経済的自由を達成し退職』という意味になります。
榊原正幸氏とは?
「なんだかさらっと名前が出てたけど、提唱者はどんな人なの?」早期になった方も居るでしょう。
榊原正幸氏はマネー評論家であり大学教授です。早い話が経済学部の先生という事ですね。
2000年代頃から本も執筆しており数々の本を世に送り出している人でもあります。
株式投資の本や簿記の勉強の本と言ったザ・勉強という本もありますが、「現役大学教授が本音で教える一番安心できるお金の授業」という本は読みやすい上に内容もタメになるためオススメ。
KindleUnlimitedの無料タイトルになっているため読んで損する本では無いでしょう。
ちょっと話がそれましたがここで言いたいことはFIRA60は権威ある大学教授の主張であるという事です。
権威があるから正しいとは言う訳ではありませんが、少なくとも耳を傾ける価値のある情報である可能性が高いという意味。
FIRA60とFIREの違い
FIRA60とFIREの違いは1つ「いつリタイアするか」のみです。
FIRA60:60歳くらいにリタイア
FIRE:早期リタイア
とは言え「いつ」と言うのは非常に重要な要素ですよね。
また、FIRA60が提唱されている記事にはA60にする理由が以下2つ述べられています。
・早期リタイアの金額は”それ”では少ないのでは?
・これから働き盛りなのに勿体ない
早期リタイアの金額の少なさに警鐘
榊原正幸氏がFIREではなくFIRA60を推奨する理由の1つとして金額の見込みの甘さを指摘していました。
31歳でFIREした方に「それでは早期リタイアのお金が少ないのでは?」というツッコミ。
ちなみに31歳でFIREしたのは「ぱすたお」という方です。
具体的な内容は「5000万円の元手では31歳のFIREで大丈夫?」というツッコミがなされています。
早期リタイアのための元手の見込みが甘いのでは?と警鐘を鳴らしていると言い換えることができますね。
収入減についてのツッコミは微妙
榊原正幸氏の指摘で「仮にもともと750万円の年収であれば今の収入が250万円のため、500万円の収入減である」というものがありますがこちらは微妙な指摘。
なぜならFIREを目指す人間にとって「余剰資金=FIRE用の貯金」となる訳ですから、FIREを達成したぱすたお氏にとって500万円の収入減など何も痛く無いのでは?と感じる訳です。
ちょっと前に流行った漁師のコピペと同じものを感じます。
<漁師と億万長者のコピペ>
メキシコの田舎町。海岸に小さなボートが停泊していた。
メキシコ人の漁師が小さな網に魚をとってきた。
その魚はなんとも生きがいい。それを見たアメリカ人旅行者は、
「すばらしい魚だね。どれくらいの時間、漁をしていたの」 と尋ねた。
すると漁師は
「そんなに長い時間じゃないよ」
と答えた。旅行者が
「もっと漁をしていたら、もっと魚が獲れたんだろうね。おしいなあ」
と言うと、
漁師は、自分と自分の家族が食べるにはこれで十分だと言った。
「それじゃあ、あまった時間でいったい何をするの」
と旅行者が聞くと、漁師は、
「日が高くなるまでゆっくり寝て、それから漁に出る。戻ってきたら子どもと遊んで、
女房とシエスタして。 夜になったら友達と一杯やって、ギターを弾いて、
歌をうたって…ああ、これでもう一日終わりだね」
すると旅行者はまじめな顔で漁師に向かってこう言った。
「ハーバード・ビジネス・スクールでMBAを取得した人間として、
きみにアドバイスしよう。いいかい、きみは毎日、もっと長い時間、
漁をするべきだ。 それであまった魚は売る。
お金が貯まったら大きな漁船を買う。そうすると漁獲高は上がり、儲けも増える。
その儲けで漁船を2隻、3隻と増やしていくんだ。やがて大漁船団ができるまでね。
そうしたら仲介人に魚を売るのはやめだ。
自前の水産品加工工場を建てて、そこに魚を入れる。
その頃にはきみはこのちっぽけな村を出てメキソコシティに引っ越し、
ロサンゼルス、ニューヨークへと進出していくだろう。
きみはマンハッタンのオフィスビルから企業の指揮をとるんだ」
漁師は尋ねた。
「そうなるまでにどれくらいかかるのかね」
「20年、いやおそらく25年でそこまでいくね」
「それからどうなるの」
「それから? そのときは本当にすごいことになるよ」
と旅行者はにんまりと笑い、
「今度は株を売却して、きみは億万長者になるのさ」
「それで?」
「そうしたら引退して、海岸近くの小さな村に住んで、
日が高くなるまでゆっくり寝て、 日中は釣りをしたり、
子どもと遊んだり、奥さんとシエスタして過ごして、
夜になったら友達と一杯やって、ギターを弾いて、
歌をうたって過ごすんだ。 どうだい。すばらしいだろう」
FIREを達成した人間に「そのまま続けていれば年収は高い」というのは、上記のコピペを実践し億万長者になった後の漁師に向かって「もっと漁をしていたら、もっと魚が獲れたんだろうね。おしいなあ」と問いかけるようなもので全く意味をなさないという事。
ここで「よっしゃ2週目やったるで」となる人物が居たら、それはそれで面白いかもしれませんが...
話を戻して、榊原正幸氏の指摘は「5000万円では足りないのでは?」という指摘。
本当に5000万円では足りないのでしょうか?
5000万円で足りないと言われるワケ
5000万円で足りないという指摘にはうなずけるものがあります。
1つは利率4%が絶対では無い事。
2つ目はブログ・Youtubeの収入は安定しない事。
どちらも社員として働いて得る給与所得と比較すると安定しないという主張は納得ができます。
そのため最悪の場合赤字。赤字=元金の5000万円に手を付ける事となり、不本意に仕事をしなくてはならない事態が訪れる可能性があることを指摘されています。
ただ、榊原正幸氏は「60代であれば5000万円でも良い」とも主張しています。
老後であれば最悪元金に手を付けても死ぬまでにはお金が無くなることは無いだろうという意味だと私は思います。
ちなみに、5000万円貯めるには?
5000万円では足りないという事はもっともっと貯めないといけないという話が出ましたが、5000万円でも大金です。
FIREの必要額や貯める期間について計算をした記事がありますが、ぶっちゃけめちゃくちゃ時間がかかります。
5000万円を貯めるには以下の通り(年利4%/非課税で計算)
毎月の貯金額 | 必要な年月 |
1万円 | 73年 |
5万円 | 37年2ヶ月 |
10万円 | 25年 |
50万円 | 7年4ヶ月 |
気が遠くなりますね。榊原正幸氏に色々言われていますが、5000万円を貯め切ったぱすたお氏はそれはそれですごい事だと私は思います。
「働き盛りだから勿体ない」は賛否両論
また、記事内では「30歳なんてまだまだ働き盛りだから仕事を辞めるなんて勿体ない」という指摘が入ります。
これについては私は賛否両論。賛成反対どちらとも言い切れません。
賛成の意見:労働は素晴らしい
「30歳なんてまだまだ働き盛りだから仕事を辞めるなんて勿体ない」に賛成である理由は労働そのものの良さであると私は考えます。
仕事は本来、苦役では無く楽しんでできるものではないでしょうか。
・できなかったことができるようになった喜び
・感謝される喜び
・何かの役に立っているという充実感
・何かを成し遂げたという達成感
これらを「仕事をしているから得られた」という方も多いかと思います。
そう、労働とは忌み嫌い避けるものでは無く、元来素晴らしいもの。だから仕事を辞めるのは勿体ないという主張にうなずけます。
反対の意見:労働なんてクソくらえ
「労働が素晴らしい?じゃあこのクソったれな仕事をくれてやるよ」というのが反対の意見。
労働がクソな部分はただ1つ自分で制御できないことが多いという事。人は自分で制御できないものには大きなストレスを受けるようにできてるという話がありますがまさにその通りでしょう。
例えば
・給料が低い
・やりたくない仕事をやらされる
・嫌いな人と仕事をする羽目になった
みたいな事柄が挙げられます。
「そんなに嫌ならその仕事を辞めればいいじゃないか」なんて思うかもしれませんね。
そして仕事を辞めたのがFIREしたぱすたお氏だったという話。
自分の制御できる範囲内で行動したいというのは人間の欲求の1つかもしれません。
期限を決めるのは非常に重要
榊原正幸氏の意図したものとは異なりますが、期限を決めて資産を形成するのは良い選択でしょう。
・FIREしたいけどいくら貯めたらいいか分からない
・○○歳までにFIREするにはいくら必要かな?
と考える事は非常に重要な事ですからね。
漠然と貯めるだけでは届かない領域です。
FIRA60では必然的にゴールが60歳と定められている訳ですから、そこから逆算して必要な資産や月々の貯蓄額を決めていけばいい話です。
そのため、漠然とFIREを目指している人はFIRA60に切り替えるべき。別にA60では無くA50でも良いですが、逆算して物事が考えられるようになるため絶対にやった方が良いでしょう。
逆に既にゴールを見据えている方にとってはそのままFIREを目指した方がいいですね。
また、榊原正幸氏がFIRA60を提唱する意図を理解しFIRA60を選択するのも賢い選択でしょう。
まとめ:FIRA60とFIREはココが違う
以上、いかがでしたでしょうか。
まとめると
FIRA60:経済的自由を達成し60歳くらいでリタイア
FIRE:経済的自由を達成し早期リタイア
という言葉上では「60歳くらい」と「早期」程度の違いしかありません。
しかし、提唱者の榊原正幸氏がFIRA60を提案する意図として以下の2つの理由が挙げられていました。
・早期リタイアは5000万円では足りない
・働き盛りだから仕事を辞めるのは勿体ない
あなたはFIREとFIRA60、どちらを採用しようと思いますか?
今回は以上です。
最後まで読んでくれてありがとうございました!