最近耳にした言葉で興味深いものがありました。
それは”寝そべり(タンピン)族”という言葉。
中国で流行している世捨て人というスラングだそう。
この記事では
・日本にも同じような概念がある?
といった事を書いていこうと思います。
寝そべり(タンピン)族とは?
寝そべり族とは中国で流行しているネットスラングの1つ
という意味合いの言葉です。
中国という国は競争社会という側面が強く、学生時代は勉強/社会人になってからも手を緩めることなく仕事に励む。という社会のようです。
中でも996工作制という言葉を聞いたときはゾッとしましたね。
(996工作制とは朝9時~夜9時まで週6日間働くという意味)
https://wisdom.nec.com/ja/business/2019042601/index.html
学業&就労に励むのは日本だけでない
漫画カイジに登場するトネガワの言葉
想像してみろ。エリートと言われる人達の人生を。
小学中学と塾通いをし、常に成績はトップクラス。
有名中学、有名進学校、一流大学と、受験戦争に勝ってやっと一流企業に入っても、待っているのは出世競争。
仕事第一と考え、上司に諂い、取引先におべっか。
毎日律儀に会社に通い、残業をし、そんな生活を10年余り続けて、30第半ば40、そういう歳になってようやく蓄えわれる金額が1000万2000万という金なんだ。
この言葉が中国にもあてはまっても何もおかしくありません。
どこか勝手に「受験競争&就職後も競争」は日本独特のものなんて思っていました。
中国のセンター試験であるgao-kaoについて書いている人がいたので興味があったらどうぞ。
https://www.co-media.jp/article/11192
競争が中国を押し上げた
現に中国とのGDPとの比較は以下の図の様になっています。
2010年を境に一気に伸びています。兆候は2005年あたりでしょうか。
中国の企業で言えば
・Huawei
・Syaomi
・OPPO
といったメーカーは聞いたことがあるのではないでしょうか?ちなみに私はsyaomiのスマートバンドMiband5をつけて生活をしています。
ほかにもドローンをメインにしたDJI社もなかなか興味深いです。
ドローンの技術を転用してスマホジンバル(手振れ補正機みたいなやつ)を作っていたり。
ここまで中国アゲをしておいてアレですが「中国は上手くテクノロジーの波に乗れた」という結果論がしっくりきますね。
「波に乗れただけ」といった批判ではなく、”波に乗ることができた”という体制を作れたことが優れているという意味。
日本でテクノロジー分野に詳しくない方は多いのではないでしょうか?少なくとも私はテクノロジーに明るくないです。なぜなら業務で使わない上、とっつきにくい印象があるから。
中国の体制がテクノロジーに嚙み合ったという言い方が正しいのかもしれませんね。
そんな競争社会に陰りが...
大絶賛成長中の中国。しかしそこで登場するは寝そべり(タンピン)族です。
これが寝そべり族の流儀、消費をしないということは経済が停滞してしまいます。「あなたの所得はだれかの出費です」とはよく言ったもので寝そべり族が増えると社会が回らなくなってしまうわけですね。
とはいえ「996工作制で働くくらいなら適当にやってあとは寝てればいいや」という気持ちはわかります。
そして、寝そべり族の増加による経済の停滞を懸念して中国当局は寝そべり族を良く思っていないみたいです。
中国以外の寝そべり族
私が寝そべり族という言葉を聞いたときに第一に思ったのが
でした。
日本の寝そべり族
日本の寝そべり族に近いものは「望んでなった窓際族」でしょう。
仕事は適当に手を抜いてプライベート全振りみたいな価値観に寝そべり族マインドを感じます。
逆にFIREを目指す人やフリーターの方は疲弊のイメージから遠く、寝そべり族に近いようで遠い存在だと思います。
また、寝そべることができる分、中国の方が豊かという見方もできますね。
”必要なものを必要なだけ”という考え方なら僧侶?
なかなか他の国で寝そべり族に近しいものが見つかりませんでした。だから今度は別の視点から見てみました。
寝そべり族は生きる最低限は準備しています。
必要なものを必要なだけ準備するミニマリスト的思考といっても過言ではないでしょう。
とはいえ疲弊し、反抗するように生まれた寝そべり族とは何かが違いますね。
私は寝そべり族はどこか特殊に思えて仕方がありません。
余談ですがアメリカには「カウチポテト族」なるスラングがあるようですね。
ソファー(カウチ)に座ってポテトチップスを食べながらテレビを見る人という意味だそう。