ベタを飼育しているときにどのようなエサを与えているでしょうか。
多くの方は人工飼料を与えており、たまに赤虫を与えている方が大多数かと思います。今回はそんな赤虫の話。
・赤虫ってそもそも何?
・赤虫をあげすぎちゃいけないって本当?
・なぜ赤虫を与えすぎてはいけないの?
という疑問を解決できる記事を書きました。
赤虫とは
赤虫とは一般的にユスリカという蚊に似た虫の幼虫のことを指します。文字通り赤い虫。
出典:Wikipedia
また、似た生態のボウフラ(蚊の幼虫)はちょっとした水たまりでも大量発生する虫です。
金魚やメダカも赤虫を食べるため、もしかしたら金魚やメダカを飼う事で水たまりを保有しつつボウフラをわかせないという昔の人の知恵なのかもしれませんね。
市販されている赤虫
そんな赤虫は色々な姿で熱帯魚用のエサとして販売されています。
乾燥赤虫
熱帯魚に詳しくない方が最もイメージしやすい赤虫。キョーリンのパッケージもあいまって親しみが湧く方も多いのではないでしょうか?
文字通り乾燥しており密度が高く固いため便秘を起こしやすい。
私は小さく切ったり、水に漬けておいてふやかしてからあげています。
冷凍赤虫
大型の熱帯魚を飼育している方はこちらの方がなじみ深いかもしれませんね。
1度解凍した後再度冷凍は非推奨のため、ベタ単体で飼育していて大量にあげることが無いため無用の長物。
メスベタの多頭飼育に給餌している動画は面白い。
半生赤虫(パックDE赤虫)
半生タイプの赤虫。赤虫とは言うものの加工しているため虫っぽい見た目はしていません。
イメージで言えばハンバーグ。加工されていても食いつきは良好らしく虫が苦手な方はコチラが良さそうですね。
赤虫の給餌頻度は週に1,2回、3~5匹がオススメ
赤虫の給餌頻度は週に1~3回,3~5匹がオススメされています。
<参考>
・優しい熱帯魚屋さんサテライト (週に1度 3~5匹)
・正しいベタの飼い方 (毎日なら3匹 2日に一度なら5匹)
・熱帯魚ベタの飼育辞典 (2~3日に1度)
・ORDINARY-AQUARIUM (週に2,3回 片目の大きさくらい)
サイトによっては主張は異なりますがおおよそ週に1,2回、3~5匹とされていますね。
では、なぜ週に1,2回、3~5匹がオススメなのか。赤虫のデメリットを元に解説していきます。
赤虫のデメリットや注意点
赤虫のデメリットや注意点は3つ
・栄養が偏る
・食べ残しが水質悪化させる
・便秘の原因になる
です。それぞれ解説していきます。
同じ餌では栄養が偏る
赤虫は虫のためタンパク質が豊富です。近年では昆虫食も認知されており虫の高栄養価について認識している方も多いのではないでしょうか。
しかし、栄養価の高い赤虫だけよりも合成餌を用いた方がバランスの良い食事ができます。
キョーリンでらんちゅうを用いたテストが行われていてなかなか興味深い結果でした。
毒も喰らう、栄養も喰らう。という話ではありませんがバランスの良い食事が成長させてくれるという話。
これは人間にも言えた事ですが同じものばかり食べていては健康によくないですよね?
ただ、これは赤虫だけ食べる偏食は良くないという話であって週に1,2回、3~5匹がオススメされる理由ではありません。
食べ残しが水質を悪化させる
ベタが食べやすいように作ってくれてある合成餌は基本的に一口で食べ切ってくれます。
しかし、赤虫はそこまで親切ではありません。
赤虫は食べカスが舞ってしまったり,一度口に入れて吐き出したときに分裂してしまったりと食べ残しが生じてしまいます。
食べ残しは菌の温床になり、水質を悪化させる原因になってしまうという訳ですね。
ただこれも水質悪化してしまうなら水替えの頻度を増やせばよいという話と考える方も居るかもしれませんね。しかし、次のデメリットはそうは行きません。
便秘の原因になる
赤虫は虫です。そのため脊椎動物にはない外骨格を有しています。簡単に言うと殻がある訳ですね。
殻があるため、消化が進まず便秘を引き起こしてしまうという話。
以前書いたフンの記事で紹介したまきまきタイプのフンをするベタに赤虫をあげたところ、数日後にゴロッとしたフンをしたことがあります。フンが固くなっている訳ですね。
便秘になってしまうとお腹が膨らんでしまい可哀そうですし、最悪死んでしまうため死活問題。
そのため、ベタ食べた赤虫が絶対にフンになっているであろうという1週間に1,2回のスパン。便秘を引き起こしにくいように数は少なく2~3匹という給餌頻度がオススメされて居る訳ですね。
以上が赤虫のデメリットでした。デメリットがあると言われると給餌するのをためらってしまう方も居るかもしれませんね。
もちろん赤虫を与えるメリットもあります。
赤虫のメリット
赤虫のメリットは2つ
・栄養価が高い
・食いつきが良い
です。
虫は超栄養食
先ほどの若干登場しましたが虫は栄養価が高いです。以下のような記述が見つかりました。
昆虫食の中でもコオロギは栄養価が高く、タンパク質は牛肉の2倍、アミノ酸やカルシウムは牛乳よりあって、B12、オメガ3も豊富な為、栄養を補う万能な食材です。
出典:CAMPFIRE AFICEANTのページ
どうやら昆虫食に関してはあまり研究が進んでいないらしく、普通の食品のように100g当たりの栄養素を調べることが困難でした。
とは言え昆虫が高栄養価だと認識している方には「よゐこ濱口が1か月1万円生活でスズメバチを食べて太った」というストーリーを覚えている方も居るのではないでしょうか。
長野県の一部の地域では虫を佃煮などにして食べる事もあり、虫は食べ物と言っても過言では無いでしょう。
ちなみに私は蚕の幼虫の佃煮は食べることができませんでした。
食いつきが良い
赤虫はベタの好物。そのため、良い食いつきを見せてくれます。
鑑賞魚としてベタを飼育しているのであれば元気よくエサを食べる瞬間を観察するのもベタを飼う楽しみの1つではないでしょうか。
週に1,2回、3~5匹という頻度を守りつつ、赤虫をあげてみてはいかがでしょうか?