中田敦彦のYoutube大学のせどり動画を見て”せどり”について興味を持った方が多いのではないでしょうか。
2本立ての動画で気合が入っています。
もし、あなたがせどり初心者であればこの動画は基本的な事を的確に紹介している&エンタメ的にも見やすいため最高の動画と言っても過言では無いでしょう。私がせどりを始めるときにこの動画があればもっと早く稼ぐことができたと断言できます。
ただ、中でも気になったことがいくつかあったので現役でせどりに取り組んでいる私から補足やツッコミを入れてく。今回はそんな内容の記事にしました。
転売とせどりの違いは無い
動画内では「転売は悪、せどりは悪くないんだよ」というニュアンスで話されていました。
率直な感想としては
・転売とせどりの違いって何?
・何を以て”悪”とする?
という疑問が浮かびました。
なぜなら私は『せどり=転売』だと思っているから。
中田敦彦氏はせどりのイメージアップを図ってそのように動画を作ってくれたのかもしれない事を考えるとちょっと心苦しいですが、少なくとも私は「せどり=転売」だと思っています。
転売とせどりに違いが無い理由
なぜ違いが無いと言い切れるのかと言うと、どちらも明確な意味を含んだ言葉ではないから。
区別のつきにくい言葉として”関東圏”と”首都圏”の違いを例に出すと、この2つの言葉は山梨県の有無で明確に区別されています。(山梨県のある方が首都圏)
では、転売とせどりについて見てみるとどちらも「商品を安く買ってきて高く売る」ということは共通していますが、それ以外は結構あやふやな言葉です。どちらか一方だけでも断定できるような言葉でもありません。
事実、実用日本語表現辞典のせどりのページには以下のことが記載されています。
せどりとは、商品を買って売ることで利益を上げる行為および人のことである。価値ある品を安値で入手し、適切な値付けをして売って儲ける、という事業。端的にいえば「転売」のことである。ただし中古品(とりわけ古書)を対象とする転売に限って「せどり」と言う場合が多い。
それに
ただし中古品(とりわけ古書)を対象とする転売に限って「せどり」と言う場合が多い。
という文言が示す通り、確かに中古品(特に古本)に対して使われることが多いですが、実際問題「新品せどり」と言われる手法もあるため結局区別が付けられない状態。
言葉の定義的には「せどり=転売」と考えても大きな間違いでは無いでしょう。
世間一般のイメージ的には異なる
ただし、「せどり=転売」と私が話したところで世間一般のせどりに対するイメージと転売に対するイメージには乖離があることもまた事実です。
そして、言葉の定義的には大差がありません。
言葉の定義が同じならイコールで語って良いものかと言うと、決してそんなことは無いでしょう。
もちろん私は「○○って言葉の使い方が本来の意味とは異なるよ」という古典の豆知識的なツッコミをしたい訳でもありません。
それなら世間の使われ方に言葉を合わせるように認識するまで。言葉の定義と世間一般のイメージを合わせて以下のように定義付けをしてみました。
・転売:本来の意味+悪質な行いをする場合における蔑称
・せどり:本来の意味
本来の意味…安く買って高く売り利ざやを儲ける事
「じゃあ悪質な行いって何?」と指摘されるかもしれませんね。”悪質”の判断基準は完全に主観です。
チケット転売のような本当の犯罪を侵している以外で使われる”転売”という蔑称として指す行為としては
・買占め
・不当なつり上げ
のような行為が含まれている場合は多くの方が納得してもらえるのではないでしょうか。
また、「利益を得るだなんて許さない」みたいな使い方であっても”金稼ぎ=悪質”と考えていると仮定すれば上記の定義もあながち間違いでは無いと私は思います。
上記の定義なら「転売は悪、せどりは悪くない」というのは間違いでは無いけれども、「結局どこが違うのだろう?」と考えてしまう。「悪質な事はしないようにしましょう」という方が言い回しとしてはスッキリしますが、普通すぎる。
世間一般の認識が明確になっていったとき、未来の辞書には転売とせどりの区別が付いているのかもしれませんね。
動画に対する補足・ツッコミ
冒頭で触れた通り中田敦彦のYoutube大学のせどり動画は本当に参考になります。マジで教科書レベル。
しかし、以下のことを知っておけば、より深く知ることができます。
せどりに興味のある方は是非読んで頂きたいです。
・小口でもFBAは使える
・Keepa以外の選択肢もある
・”出品制限”の罠が存在する
小口でもFBAは使える
動画内ではFBA(フルフィルメントバイアマゾン)でAmazon倉庫に商品を送ることで自動で配送してくれるサービスについて紹介がありました。
サービスの内容とやる事も非常に分かりやすく解説されていましたが間違いが1つあります。
それは、小口でもFBA納品は使えるということ
私が小口出品者でFBA納品できていた&私の友人で2022年3月時点でも小口出品者でFBA納品ができているためこれは完全に間違いと言って良いでしょう。
だから「安心して小口出品者としてFBA含めたせどりをスタートすることができますよ」と私は良いたい。
小口出品者と大口出品者の違いについては結構間違っている情報も多く(カートが取れないとかも嘘)、昔書いた記事で良かったら参考になるかもしれないので読んでみて欲しいです。
Keepa以外の選択肢もある
動画では「データを見るならKeepa一択」みたいなノリで話が進んでいましたが実はそんなことはありません。
Keepa以外にデータを見る方法としては
・Leafer(リーファ)
・DeltaTracer(デルタトレーサー)
がオススメです。特にデルタトレーサーは無料版の機能が優れているため一番オススメです。
リサーチについてはコチラで詳しく書いているため気になったら読んでみてください。
また、Amazonセラーのアプリでバーコードをスキャンするだけで価格とランキングだけは見れるため店舗せどりであれば「Amazonセラーアプリでざっくりリサーチ → デルタトレーサーで詳細データを確認」という動きがスムーズに利益商品を探すことができます。
動画をスマートにするためには仕方ない事なのかもしれませんし、Keepaが優秀なツールであることも事実ですが、他の選択肢も豊富にあります。
動画で”モノレートの閉鎖”について触れており、「さすがYoutube大学」と感心。ホントに大事件でした。
”出品制限”の罠があることをお忘れなく
これは動画で全く触れられない事でしたので完全に補足。
Amazonには出品の制限がかかっているメーカーが存在します。
例えば家電量販店によくあるメーカーではPanasonic,Sony,キヤノンがそれに該当し、アカウント開設したての状態ではAmazonでそのメーカーの商品を売ることができません。
そのため出品制限のかかった商品を仕入れてしまうと
みたいな事態が起こってしまいます。
その時には出品制限の解除を行う必要があります。
出品制限のやり方については長くなるためこの記事では解説しませんが、コチラでバッチリ解説しています。
まとめ
以上、せどりと転売の違いと中田敦彦Youtube大学のせどり動画に対する補足・ツッコミでした。
まとめると
”せどり”と”転売”の違い
・言葉の意味的には明確な違いは存在しない。(むしろ同義)
・同義語であっても世間的には区別して使われている
・”悪質な行為”を含んでいたら「転売」と呼ぶのが良さそう
・”悪質な行為”は主観で決められているため、明確なラインは無い
動画に対する補足・ツッコミ
・小口でもFBAは使える
・Keepa以外の選択肢もある
・”出品制限”の罠が存在する
という内容でした。
余談
実は私は中田敦彦のせどり動画を知ったのがつい最近(2022年3月頃)でした。
しかし、体感では「せどらー増えてない?」なんて思う事がありましたがこの動画が出ていたということで合点が行きました。
具体的にどんな事を感じていたのかと言うと
・普段仕入れをしている店舗で収穫が無いときが増えた
・せどり関連の記事が伸びていた
仕入に関しては他の要因もあるため絶対は無いでしょうが、ブログに対しては割と当たっているような気がします。
Googleトレンドで「せどり」でデータを見るとちょうど動画が公開された2月に跳ねています。
せどらーが増えて利益商品が見つからなくなるのは苦しいですが、同じせどらーとして話ができそうな方が増えるのは嬉しい事。
それに多くの方が見てくれるのであればブログでまとめる甲斐もあります。
今回は以上です。
最後まで読んでくれてありがとうございました!