勉強 日記

トゥールミンロジックで自分の主張に説得力を増そう!

最近読み返している本『思考停止という病 著:苫米地英人』

の中でトゥールミンロジックというものが登場します。

この思考法はファクトベース思考より更に1歩進んだものだと私は思い、知識の定着のためにも1つ記事にしようと思いました。

それでは、始めて行きましょう!

ファクトベース思考とは?

ファクトベース思考とは超簡単に言うと

事実を元に考えよう

という話。
マコなり社長も言っていましたよね?
「事実ベースで言うと~」ってヤツです。

動画の2番目に登場します。

何が問題なのか分かっている状態や把握するべき数字やデータが明確であれば簡単ですね。

「そんなの当たり前でしょ」なんて思うかもしれませんが、忙しくて時間が無いときや問題が何か分かっていない場合、意外とおろそかになってしまう思考法です。

例)サリー・アンテスト

アスペルガー症候群の診断に使われるテストを例にします。

この時、問題は『サリーがビー玉を探すのは、どこでしょう?』ですね。

そして、事実ベースで考えるとサリーは自分のカゴにビー玉を入れた後、カゴとビー玉には触れていません。

つまり答えは『サリーは自分のカゴを探す』です。

 

しかし、ビー玉はアンの箱に入っている。これも事実。
問題に対して事実をとらえ間違えてはいけないという事ですね。

トゥールミンロジックとは?

トゥールミンロジックはイギリスの分析哲学者スティーブン・トゥールミンが提唱した議論レイアウト。

別名『三角ロジック』、その名の通り3つの要素によって構成されています。

トゥールミンロジックを構成する3つの要素

トゥルーミンロジックは3つの要素に分解されます。

3つの要素
・データ
・クレーム
・ワラント

『データ』は”事実”を指す

トゥルーミンロジックのデータとは事実の事を言います。

先ほどのファクトと同じですね。省略。

『クレーム』は”主張”を指す

クレームと言うとお店で言う『苦情』をイメージする方が居ると思いますが

トゥルーミンロジックのクレームは”主張”を指します。

先ほどのサリー・アンテストのクレーム(主張)は『サリーは自分のカゴを探す』ですね。

『ワラント』はデータとクレームの紐付け

ワラントと言う言葉は先ほどのデータ・クレームと比べて馴染みが無い単語ですね。

日本語にすると...「なぜそう言えるのか」と言い換えることが出来ます。

ワラントはデータとクレームを紐付ける役割を持っています。

先ほどのサリー・アンテストで言うと
「サリーは自分のカゴにビー玉を入れた後、カゴとビー玉には触れていない。」これはデータ(事実)ですね。

「だからサリーは自分のカゴの中にビー玉が入っていると思っている。」がワラントになります。

「サリーがビー玉を探すのは自分のカゴ」というクレーム(主張)の説得力がぐっと増した感じがしませんか?

トゥールミンロジックでは複数の主張を作れる

データ(事実)は揺るぎませんがデータとクレームを繋ぐワラントは複数作ることが出来ます。

つまり、ワラントを複数作ることが出来ればクレーム(主張)はいくつでも作ることが出来ます。

これが弁が立つ人が同じデータを持っていながらも真逆の主張ができる事のカラクリなのです。

例)ニコニコ動画はなぜ衰退したのか?

以前の記事で登場した話題ですね。

データは以下の3つのグラフです。

ニコニコ動画でも特に人気の高いカテゴリのランキング入毎の再生数のグラフ。

出展:shibacowのブログ ニコニコ動画はオワコン化したか?

なぜニコニコ動画が衰退したのか?という問いに明確な答えは出ていません。
そのためあくまでも仮説レベルですが例を挙げて行きます。

クレーム①:実況動画の投稿者離れ

<ワラント>
ゲーム+実況のカテゴリが2017年以降の再生数の多くを占めており、急落している。
実況系の動画は何の実況かも重要だが、投稿者を見て再生するかを決める人が多い。
そのため、投稿者にリスナーが付く形で再生数が増減する。
実況動画の投稿者が減ってしまったことが再生数が激減している事実を招き
プレミアユーザーの減少を招いたと推察する。
<クレーム>
実況動画の投稿者がニコニコ動画から離れてしまった事でニコニコ動画が衰退してしまった。

自分で言っていてガバガバですね汗。
ワラントの正当性を示すには実況動画の投稿者や投稿数が減ってしまった事実を押さえておきたい。

逆に言えば実況動画の投稿者が減った事実を押さえればこの主張の正当性は格段に上がります。

クレーム②:「例のアレ」カテゴリ増加

<ワラント>
「例のアレ」カテゴリは2017年頃から「淫夢を中心としたアングラコンテンツ」の勢力が増している。
淫夢語録と呼ばれる語句がカテゴリに関係ない動画へコメントされることがあり
淫夢系コンテンツを嫌う人がニコニコ動画の動画を見なくなった。
裏付けとして再生数の多くを占めるゲーム・アニメのピークが2015年であったことに対し、「例のアレ」カテゴリのピークが2017年と遅くゲーム・アニメを見ていた層と例のアレを見ていた層は異なる可能性が高い。
<クレーム>
「例のアレ」カテゴリ増加に伴い淫夢系コンテンツを嫌う人が去り、ニコニコ動画が衰退した。

これもまたガバガバですね汗。
ワラントの正当性を示すには
・淫夢語録がどの程度カテゴリを越えて使われていたか
・淫夢系コンテンツに対する印象調査
といったデータの用意が必要になります。

このようにワラントを使って物事を整理することで足りないデータや矛盾していないかを判断することが出来ますね。

ワラントを意識して論を整えよう!

以上、トゥールミンロジックでした。

自分でニコニコ動画の衰退した原因をワラントで考えてみると事実の抜けやモレに気づくことが出来ました。

他にもスマホの普及やらなんやらと頭をよぎってしまい限られたデータの中で考える事の難しさを実感しましたね笑。

トゥールミンロジックを日々の生活や仕事で使って役立ててみようと思います。

この記事があなたの役に立ってくれたら嬉しいです。

今回は以上です。
最後まで読んでくれてありがとうございました!

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